シェアーズ通信

短期トレードにおける米国株・ETFの注目銘柄等を紹介しています。

ツール紹介 - TradingView

今回は非常に使い勝手が良く、仮想通貨等も含む世界中の多種多様な銘柄を網羅しているチャート・スクリーナ・投資関連SNSサイト、TradingViewを紹介します。初めてアクセスする方はリンク先で英語サイトが開くかと思いますが、日本語サイトもあります。私はTradingViewでチャート機能とその周辺のみを基本的には使用しているため、以下ではこれについて書きます。

 

私が考えるTradingViewの最も優れている点はクロスプラットフォーム性です。ブラウザでチャート等にアクセスできるため、OSがWindows、Mac、Linux、Chrome等、デバイスがPC、タブレット等に関わらず同じように使用することが可能です(ただし、使用するブラウザによっては多少挙動が異なることはあります)。チャートやウォッチリストを自分好みにカスタマイズして保存すれば、環境を問わずそれをロードすることができます。また、チャートはHTML5ベースで構築されているため、ブログ等にウィジェットとしてチャートを貼り付けることも可能です。

 

TradingViewではビルトインのものでもかなり多くのインジケータを利用できますが、さらにPine Editorという機能を使用するとオリジナルのインジケータを作成することも可能です。また、システムのバックテストを行うことも可能で、取引シグナルが点灯した際にはチャート上に表示するといったことも可能です。私はほとんど参照したことがありませんが、TradingViewのSNSでは世界中の投資家がオリジナルのインジケータやシステムを公開しています。

 

Pine Editor使用例

ここではPine Editorを利用した例として、短期及び長期ヒストリカル・ボラティリティ(HV: Historical Volatility)の比をオリジナルインジケータとして作成してみます。HVは過去のデータを使って算出した価格変動率です。長期ボラティリティに対して短期ボラティリティが極端に減少すると、その後、短期ボラティリティが元の水準に戻る際に価格が急変動する傾向にあることが知られています。ボリンジャーバンドにおいてもバンドの収縮期を脱する際に大きな値動きが起こる傾向にあることが知られていますが(ボリンジャーバンドのスクイーズとエクスパンション)、これと考え方は似ています。

 

ここではデーブ・ランドリー氏の著書「裁量トレーダーの心得 スイングトレード編」で紹介されている、短期HVの期間パラメータとして6日、長期HVの期間パラメータとして100日を採用してみます。つまり、ヒストリカル・ボラティリティ比(HV Ratio)= HV(6) / HV(100)と定義します。Pine Editorを開き、次のようにインジケータを定義します。

 

 

目安としてHV Ratioが0.4(40%)以下で極低ボラティリティ、HV Ratioが1.0(100%)で標準ボラティリティと定義し、そこに水平線(Pine Editor中のhline)を描いています。デフォルトで期間パラメータを短期:6日、長期:100日としていますが、チャート上からこれらは変更可能です。このスクリプトをMy Scriptとしてセーブし、チャートに描画すると次のようになります。

Pine Editorの使用例(Google with HV Ratio)

Pine Editorの使用例(Google with HV Ratio)

 ここでは例としてGoogle(Alphabet、コード: GOOGL)を出しています。2019/1/14(図中の白矢印)にHV Ratioが0.4を下回り、翌日株価が大きく動いていることが分かります。

 

Pine Editor以外にもアラート機能等の様々な便利機能があるので、サイトを探索してみてください。無料アカウントでもたくさんの機能を利用できます。

 

私の使用方法

TradingViewにはかなり強力なスクリーナーが搭載されていますが、先日紹介したStockFetcherのような柔軟性・拡張性はありません。そのため私は、まずStockFethcerを使用して取引候補をCSVファイルで書き出します。これをGoogleスプレッドシートで読み込み、取引する銘柄の最終的な絞り込みを行います。その後、Googleスプレッドシートで取引候補の銘柄コードをCSVファイルに書き出し、TradingViewのウォッチリストにこれを読み込ませ、取引する銘柄の最終確認をチャートで行います。

約定した銘柄はTradingViewのウォッチリストに登録し、手仕舞いシグナルが点灯するまで随時チェックしています。私の場合、このようにウォッチリストを制限なく使用したいため、無料アカウントではなく有料アカウント(Pro)に登録してTradigViewを使用しています。

 

注意点
  • 無料アカウントでは情報にディレイのある市場があります。日本の市場もディレイがあります。リアルタイムデータを参照したい場合は追加で料金を支払う必要があります。TSE(東京証券取引所、福岡証券取引所、札幌証券取引所)の場合、月額2ドルでリアルタイムデータを表示できます。
  • 毎年11月下旬頃にサイバーマンデーセールを実施しています。私はこのセール時にPROアカウントを1年登録しています。通常料金の40%で登録できます。
  • 公開されているオリジナル戦略を参照する場合、過剰最適化とRepaint(塗り直し)に注意してください。過剰最適化とは過去のデータに対して成績が最大になるように戦略を最適化すること。Repaintはプログラム(Pine Editor)の中で後出しジャンケン的にデータを弄って成績を出力することです。これらを適用している戦略は未来に機能することはないと思ってください。見抜き方ですが、次図のように資産推移のグラフがあり得ないほど直線的に右肩上がりであったり、プロフィットファクターが10を超えていたりすると過剰最適化かRepaintされている可能性が高いです。他に、コメント欄に"Repain"と書かれていたり、ソースコードを公開していなかったりするとなお怪しいです。

Repaintが疑われる戦略の資産推移

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