シェアーズ通信

短期トレードにおける米国株・ETFの注目銘柄等を紹介しています。

短期トレード入門 - 損益の発生

取引のタイミングによって損益がどのように発生するかを簡単に説明します。

仕掛け方向が買いの場合

下図は横軸:時間、縦軸:価格として株価の動きを模式的に表しています。Aの時点で1株100円の銘柄を1株新規購入(仕掛け)したとします。それから時間が経過してBの時点で1株105円になったので持っている1株を決済(手仕舞い)します。すると(105円 − 100円)× 1株 = 5円の利益が出ます。もし資金1万円を投入してAの時点で100株取引していたら、5円 × 100株 = 500円の利益が出ることになります。手仕舞いは利益が出たので、利益確定、利確などと呼ばれます。ただし、実際は利益から取引手数料が引かれます。

価格推移と取引タイミング(買いの場合)

価格推移と取引タイミング(買いの場合)

次にA'の時点で1株105円の銘柄を1株仕掛けたとします。それから時間が経過してB'の時点で1株100円になったので持っている1株を手仕舞いします。すると(100円 − 105円)× 1株 = −5円の損失が出ます。もし資金1万円を投入してA'の時点で100株取引していたら、−5円 × 100株 = −500円の損失が出ることになります。手仕舞いは損失が出たので、損失確定、損切りなどと呼ばれます。ただし、実際には厳しいことに損失からさらに取引手数料が引かれます。

 

この例から重要な事柄をいくつか読み取ることができます。

  • 株価の変動幅(経過時間に対する値動きの幅。値動きの激しさ。この例ではA-B間で5円。)が大きければ大きいほど損も益も大きくなる。
  • 株式の取引数量が大きければ大きいほど損も益も大きくなる。
  • 仕掛けと手仕舞いのタイミングによって利益か損失かが決まる。
  • 株価は最低でも0円にしかならないため、Aの時点で仕掛けた場合は1株あたり最大100円の損失までしか出ない。つまり買いで仕掛けた場合は損失の上限がある。
  • 勝とうが負けようが取引手数料が取られる。

 

最初の2つから、

(取引のリスク)∝(株価変動幅)×(取引数量)

ということが言えます(∝は比例の意味です)。取引数量は自身が取れるリスクを勘案して自分自身で決める必要があります。株価変動幅を測るにはAverage True Range(ATR; 真の値幅の平均)等のテクニカルツールを使用することがあります。国内株式の場合は株価変動幅の単位が日本円ですが、米国株では単位が米ドルとなります。米国株を取引する場合は円をドルに換金して株を買うことになるので、為替レートと金利のリスクも株価変動幅に含まれることになります。なお、個別株等のバスケットであるETFは値動きが平均化されているため値動きの幅が個別株に比べて小さいです。通常のETFでは小さい値動きのために損益が限定されてしまうため、それを拡大したレバレッジ型ETFと呼ばれる金融商品が取引されています。

 

また、取引手数料は軽視されがちですが、取引頻度が高いトレードでは取引の成否を分けるほど重要な要因となるので注意が必要です。

 

仕掛け方向が空売りの場合

Aの時点で1株100円の銘柄を1株新規空売り(仕掛け)したとします。それから時間が経過してBの時点で1株105円になったので1株を買い戻します(手仕舞い)。すると(100円 − 105円)× 1株 = −5円の損失が出ます。もし資金1万円を投入してAの時点で100株取引していたら、−5円 × 100株 = −500円の損失が出ることになります。ただし、実際は損失からさらに取引手数料が引かれます。

 

価格推移と取引タイミング(空売りの場合)

価格推移と取引タイミング(空売りの場合)

次にA'の時点で1株105円の銘柄を1株仕掛けたとします。それから時間が経過してB'の時点で1株100円になったので1株を手仕舞いします。すると(105円 − 100円)× 1株 = 5円の利益が出ます。もし資金1万円を投入してA'の時点で100株取引していたら、5円 × 100株 = 500円の利益が出ることになります。ただし、実際には利益から取引手数料が引かれます。

 

ここから読み取れることの大部分は買いの場合と共通ですが、次の点が異なります。

  • 株価の最高値には限りがない。つまり空売りの場合は損失の上限がない。

そのため空売りの場合は買いに比べてトレードシグナルが出る条件をより厳しくするなどして非常に慎重に取引する必要があります。